SHINSHU
KOMAGANE
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比較的静かな山歩きを楽しめる、中央アルプス北部の展望台。
標高:2,883m
主な登山口と参考コースタイム:千畳敷駅(往復約3時間10分)
※参考コースタイムは「山と高原地図(昭文社)」より。
木曽駒ヶ岳から天竜川が流れる伊那谷へは幾つもの尾根が張り出しているが、その中でも著名なのが伊那前岳の尾根。木曽側にある木曽前岳に対し、伊那前岳と呼ばれている。
多くの登山者が集中する木曽駒ヶ岳や宝剣岳に比べ、伊那前岳は比較的静かな山歩きが楽しめる。乗越浄土から伊那前岳山頂にかけての稜線上は展望が良く、眼下の千畳敷カールや目の前にそびえる宝剣岳を撮影する好ポイント。反対側には、将棊頭山へと続く馬の背や濃ヶ池カールなどが美しい。
山頂付近には勒銘石と呼ばれる石碑がある。天明4年、駒ヶ岳検分のため登山した高遠藩郡代の阪本天山が伊那前岳の尾根上で見た景色に感動して詩を詠み、同行していた石工にその場で巨石に詩を彫らせたという逸話がある。現在の勒銘石は、昭和63年に宮田村教育委員会によって復元されたもの。
最もポピュラーな登山道は、千畳敷カールから木曽駒ヶ岳に向かう登山道の途中で乗越浄土分岐を右折するコース。南アルプスを正面に見ながら緩やかな稜線を進むと、やがて山頂に至る。ロープウェイを利用せずに北御所登山口から登るコースもあり、こちらは林道歩きや樹林帯が長いが尾根上に出ると一気に展望が開ける。以前は駒ヶ根市内外の中学生の集団登山に利用されていた。